仕組み化

連続起業家がM&Aで会社売却を成功させるカギは「仕組み化」にあり!

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新しい事業を立ち上げて成長させた後に売却し、その資金を元手に再び新たな事業を立ち上げる。

このサイクルを繰り返す人のことを「連続起業家(シリアルアントレプレナー)」と呼んでいます。

日本でも近年では戦略的にM&Aを選択し、ゼロから事業を立ち上げることをポジティブに評価する価値観が浸透してました。

そのため「起業のプロ」が生まれやすい社会になりつつありますが、M&Aで会社を高く売ることは決して簡単ではありません。

連続起業家がM&Aで会社売却を成功させるためには、立ち上げた会社を仕組み化しておくことを強くおすすめします。

創業当初から仕組み化を導入しておけば、より少ない労力で企業価値を高めておけるのです。

次の事業をスムーズに立ち上げるためにも、元手は多いほど嬉しいもの。

この記事では、連続起業家がM&Aで会社売却を成功させるカギとなる仕組み化について解説しています。

登場人物紹介

齋藤さん

インバースコンサルティング株式会社の代表取締役で現役のM&Aコンサルタントでもあります。記事内ではM&Aに関する疑問にどんどんお答えしていきます!

社長

中小企業を経営している社長です。後継者不在に悩んでいて、M&Aを検討している真っ只中にいます。いつもは困った顔をしていますが、たまに笑顔になります。

1章:会社を高く売るためには、経営者に依存しない仕組み作りを

機械時計の裏側

M&Aで会社を高く売却するためのポイントのひとつに、「社長の交代がスムーズに行えること」が挙げられます。

社長がスムーズに交代できるという強みを持っていると、買収後も問題なく事業が回る点買収コストを抑えられる点など、買い手側にとっても大きなメリットが得られます。

そのため立ち上げた事業を高値で売却できる可能性が高くなるのです。

そして社長がスムーズに交代できる会社を作るために不可欠な要素が、会社の仕組み化です。

会社の仕組み化を行うことによって、経営者に依存しない体制が完成に近付きます。

1-1 経営者に依存しない会社=売却しやすい会社

会社の仕組み化が成功すると、社長に依存することなく業務を進められるようになり、社長がいなくても存続できる会社へと成長します。

「社長がいなくても存続できる」ということは、「誰が社長に就任しても問題なく業績を上げ続けられる」ということです。

そのため社長交代へのハードルが低くなり、売却しやすい会社になるといえるのです。

また売却後にも引継ぎがスムーズに行えるというメリットを持っており、仕組み化された会社は社長が交代するときに必要な引継ぎ期間(ロックアップ期間)が短く済む傾向があります。

これは買い手側にとっても、買収した後に発生する追加コストが抑えられるなどのメリットが得られます。

そのため仕組み化されている会社と仕組み化されていない会社のどちらを買収したいかと問えば、仕組み化されている会社の方に軍配が上がるのです。

1-2 会社が高値で売れる時期を見逃さないことも重要

会社には高値で売れやすい時期とそうでない時期が存在し、高値で売れやすい時期としては、以下が挙げられます。

  • 業績が上がっているタイミング
  • 市場が成長しているタイミング

連続起業家は、ある程度業績が上がってきたタイミングを狙って会社売却を行うかと思います。

このタイミングで仕組み化が整っていれば、より高値で会社を売却できる可能性が高まるということです。

そのためには、創業当初から仕組み化を取り入れておくことを強くおすすめします。

なぜなら、会社の仕組み化にはある程度まとまった期間が必要だからです。

会社売却を検討し始めてから仕組み化に取り組んでいたのでは、売り時を逃してしまう可能性があるのです。

会社の成長サイクルに関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

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2章:連続起業家にとってM&Aの重要性とは

もっとやれる

起業して成長させた会社をM&Aで売却し、手にした資金を元手に次の事業を立ち上げるのが連続起業家です。

そのため、高値で会社を売却することが次の事業へ向けての非常に重要な要素になります。

なぜならM&Aが成功しなければ、次の事業を始めるための資金に困ってしまうことになるからです。

ちなみに連続起業家から見たM&Aは「次の事業への足掛かりとなるポジティブな手段」であるといえます。

これは今までのM&Aのイメージである「経営に失敗して会社売却せざるを得なくなった」といったマイナスなイメージとはかけ離れたものになっています。

つまり連続起業家にとってM&Aは、次の事業を始めるためのポジティブかつ必要不可欠な手段であるといえるでしょう。

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3章:M&Aで会社を売却する前に仕組み化しておくメリット

仕組み化のイメージ

会社の仕組み化で連続起業家が得られるメリットは、主に以下の3点が挙げられます。

  • 社長が退任しやすい環境が整う
  • M&A実行時に高値で売却できる可能性が高まる
  • 引き継ぎ期間が短縮できる

どれも「なるべく多くの元手を得て早く次の事業を始めたい」という思いを持っている連続起業家にとっては、魅力的なメリットばかりなのではないでしょうか。

3-1 社長がいなくても業績を上げ続けられる会社になる 

会社を仕組み化する最大のメリットともいえるのが「社長がいなくても業績を上げ続けられる会社になる」ことです。

現在多くの企業では仕事が属人化しており、社長自身がボトルネックとなっているケースが目立ちます。

仕組み化により属人化した仕事が排除され誰にでも再現できる仕事が増えると、ボトルネックが解消され社長に依存することなく業務を進められるようになります。

さらに社長に依存する必要がなくなった会社というのは、「社長にしか分からないこと」が少なくなっているために社長が退任しやすい会社ともいえるのです。

※ボトルネックとは、瓶の首が細くなっている部分である「bottleneck」に由来する言葉で、業務の停滞や生産性の低下を招いている箇所のことを指しています。

3-2 企業価値が上がり、高値での売却が期待できる 

社長に依存することなく業務を上げ続けられる会社は、社長に依存している会社に比べて企業価値が上がります。

なぜなら、会社独自の仕組みはそれ自体が会社の独占的な資産となり、他の会社にはない強みになるからです。

この「他社にはない資産」こそが、企業価値を高めM&Aで会社売却を行う際に高値が付く要因となるのです。

また、企業価値が上がるもう1つのポイントとして「事業承継がスムーズに行える会社であること」が挙げられます。

社長への依存度が低い会社は、売り手側の社長から新しい社長へと引き継ぐ事項がコンパクトにまとまっていることが多いため、スムーズな事業承継が可能になるのです。

3-3 会社売却後のロックアップ期間を短縮できる 

M&Aで会社売却を行った後は多くの場合において、経営を引継ぐためにロックアップ期間が設けられます。

平均すると約2年~3年の期間が設定され、ロックアップ期間中は新しい事業を始めることができません。

しかし会社が仕組み化されていると、ロックアップ期間を短く設定できる可能性が高まります。

なぜなら、社長に依存する仕事が少なくなっているからです。そのため引き継ぐ事項も少なく、ロックアップ期間が短縮できるのです。

早く新しい事業を始めたい連続起業家にとっても、買収後の人件費を抑えられる買い手企業にとってもロックアップ期間の短縮はメリットがあるといえるでしょう。

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まとめ

躍動するビジネスマン

連続起業家にとってM&Aで会社売却を行うことは、新しい事業を始めるために必要不可欠な要素です。

そして次の事業へ向けて十分な資金を得るためにも、できるだけ高値で売りたいところですよね。

会社を高値で売却するために大切なポイントは、事業が成長して会社売却を検討するタイミングで仕組み化が整っていることです。

そのためには、起業と同時に会社の仕組み化をすすめておきましょう。

会社を仕組み化することにより、社長が退任しやすい環境が整う企業価値が高まるロックアップ期間が短縮できるなど連続起業家にとっては嬉しいメリットがいくつも得られます。

ぜひ仕組み化で起業した会社の価値を最大限まで高めて理想のM&Aを実現し、次の事業への足掛かりとしてください。

スムーズに効率よく会社の仕組み化を実行したい人は、専門家に相談してみることをおすすめします。

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ABOUT ME
この記事を監修した人 齋藤 和寿
【インバースコンサルティング株式会社代表取締役】 後継者不足の解決や豊かなリタイアを望む経営者様に寄り添い「最幸のM&A」を実現するための情報を発信しています。 仕組み経営コーチとしても活躍中。会社の仕組み化×M&Aで、社長の人生を豊かに彩ります。