M&A

【M&A】会社売却で高値が付く会社と買い手が現れない会社の違いとは?

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M&Aで会社売却を行うときには、高値で売れる会社となかなか買い手が付かない会社が存在します。

たとえ同業種で同じくらいの規模の会社であっても差が出るケースも存在するのです。

ではなぜ、高値が付く会社となかなか買い手が現れない会社が出てくるのでしょうか。

実は、高く売れるかどうかはM&A会社に相談する前に既に決まってしまっている要素も…。

しかしご安心ください。たとえ現在の状態が買い手が付かない会社に当てはまっていても、挽回のチャンスはまだ残っているかもしれません。

この記事では、M&Aの会社売却時に高値が付く会社と買い手が現れない会社の違いを解説しています。

M&Aで会社売却を検討し始めている人も、将来的にはM&Aで会社売却したいと考えている人も、ぜひチェックしておいてくださいね。

登場人物紹介

齋藤さん

インバースコンサルティング株式会社の代表取締役で現役のM&Aコンサルタントでもあります。記事内ではM&Aに関する疑問にどんどんお答えしていきます!

社長

中小企業を経営している社長です。後継者不在に悩んでいて、M&Aを検討している真っ只中にいます。いつもは困った顔をしていますが、たまに笑顔になります。

1章:M&Aで高値が付く会社と買い手が現れない会社には2つの違いがある

2枚の扉

M&Aにおける会社売却で、高値が付く会社と買い手がなかなか現れない会社の主な違いは以下の2つです。

  • 需要と供給が合致しているかどうか
  • 社長への依存度

「えっ、これだけ?」と思われた人もいるかもしれませんね。

この2つのポイントを、次項から詳しく解説していきます。

2章:M&A市場における需要と供給の関係

上がったり下がったり

例えば野菜の収穫量のように、モノやサービスは需要と供給の関係で値段が上下するということはご存知ですよね。

それは会社の売買でも同様です。「欲しい」と思う買い手が多ければ多いほど、売り手企業には高値が付きます。

逆にいうと「欲しい」と思う買い手がいなければ売れません。

買い手が「買いたい」と思う会社に求める代表的なポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 地域(東京や大阪といった大都市圏なのか地方なのか)
  • 年商規模
  • 業種

一般的に大都市圏の方が買い手は多く、地方の方が少なくなります。

年商も多ければ多いほど買い手は多くなります(近年では「スモールM&A」といって、年商1億円未満の案件も注目されています。)。

また業種に関しては、今後の成長が見込まれる業種はやはり買い手が多い傾向です。

3章:社長への依存度

円グラフ

社長が現役のトップ営業マンとして活躍していたり、「会社の顔」としてメディアに露出していたり、会社の売上に社長が不可欠な状態は「社長に依存している」状態といえるでしょう。

他にも経営戦略の全てを社長が握っていたり、人事や経理に関する決定権を社長が握っていたえいするケースも同様です。

このように会社の業務を社長へ依存している会社は買い手が現れにくくなります。

逆に社長への依存度が低い会社は買い手が付きやすく、高値で売れる可能性が高まるのです。

なぜなら、社長に依存している会社ほど、社長が抜けるダメージが大きいからです。

M&Aで会社を売却した場合、将来的に売り手の社長はリタイアするケースが多くを占めています。

しかし社長に依存している会社は、社長が抜けたら会社の売上や運営が暗礁に乗り上げてしまう可能性が高いのです。

そのため会社の業務を社長に依存している会社は買い手から避けられる傾向にあり、社長がいなくても業績を上げ続けられる会社は、買い手がつきやすい会社だといえるのです。

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まとめ

指先

M&Aにおける会社売却で、高値で売れる会社と買い手がなかなかつかない会社の違いは需要があるかどうかと社長への依存度で決まります。

その中でも社長への依存度は社内で改善することが可能なため、積極的に改善していきたい項目です。

M&Aで会社の売却を考えている人や、将来的にM&Aで会社売却を進めたいと考えている人は、今からでも社長への依存度を下げる対策を取りましょう。

「何から始めたらよいのか分からない」という人は、仕組み化の専門家に相談してみることをおすすめします。

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ABOUT ME
この記事を監修した人 齋藤 和寿
【インバースコンサルティング株式会社代表取締役】 後継者不足の解決や豊かなリタイアを望む経営者様に寄り添い「最幸のM&A」を実現するための情報を発信しています。 仕組み経営コーチとしても活躍中。会社の仕組み化×M&Aで、社長の人生を豊かに彩ります。