M&Aと聞くと、企業間のドライでビジネスライクな取引をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、特に中小企業のM&Aにおいては、水面下で経営者の数だけ深い葛藤やドラマが存在しています。
今回は、【実録M&Aの現場より】シリーズの第4弾として、インバースコンサルティング株式会社代表取締役であり、累計200億円超の取引支援実績を持つ事業承継コンサルタントの齋藤和寿氏にインタビューを実施しました。
聞き手の大橋が、M&Aを決意するまでのリアルな胸の内や、プロセス中に抱える孤独、そして売却後に訪れる心身の変化など、普段は決して語られることのない「経営者の生々しい本音」に迫ります。
業績不振の苦境から抜け出すための苦渋の決断から、さらなる成長を目指す前向きな決断まで、会社を譲り渡すという大決断の裏側にはどのような感情の揺れ動きがあるのでしょうか。
回答者:齋藤和寿
- インバースコンサルティング株式会社代表取締役
- 豊かなリタイアを実現する事業承継コンサルタント
- M&Aによる取引累計額200億円超
- 支援企業は未上場企業から上場企業など多岐に渡る
聞き手:大橋
1.【実例】経営状態の芳しくない経営者がM&Aを決意するまで

大橋:
経営者がM&Aを決意するまでには、ご自身の中で相当な葛藤があったのではないかと思うのですけれども、面談をしている中で垣間見えた葛藤のエピソードなどはありますか?
齋藤:
経営状態が芳しくない企業の例では、後継者がいないパターンといるパターンがそれぞれいくつかありました。
episode1:後継者不在かつ経営苦に陥った会社の場合
齋藤:
まずは、後継者がいないパターンの実例を1つ紹介します。
その方は二代目の経営者です。タイミングの悪いことに、引き継いだ時がちょうどコロナ禍前後ぐらいでした。
大橋:
非常に苦しい時期に引き継ぐことになってしまったのですね。
齋藤:
そのため、業績が今まで見たことがないくらい下がっている状況に陥ってしまったのです。
そのような状況下でやっぱり頭によぎるのは、「このままいくとキャッシュが尽きる」という事実。
保険の積立を解約しながら何とかつなぐなど対策は行うものの、計算すればいつ頃資金がショートするかは算出できます。
資金ショートの時期が具体的な数字として見えてくると、まずは非常に大きな焦りを感じます。
その後、資金ショートしたらどうなるかを想像しますよね。
何とか資金を調達しなければ、社員への給与も払えなくなる。
資金ショートとは
手元の現金や預金が不足し、従業員の給与や仕入先への支払いができなくなる状態。最悪の場合、黒字であっても倒産することがある
齋藤:
そうすると、社員を解雇しなければならなくなります。
しかも、お父様から引き継いだばかりの会社を自分が潰してしまうかもしれないという大きなプレッシャーを抱えていらっしゃいました。
大橋:
大きな焦りとプレッシャーの渦中にいらっしゃったのですね。
齋藤:
何とか立て直そうと、その経営者様は非常に頑張っていらっしゃいました。
新規事業を始めることを検討したり、フランチャイズ加盟を検討したり、様々な選択肢を検討するものの、メイン事業の補填ができるほど成長させられるかというところで疑問を抱いていたのです。
そうした葛藤を繰り返して、最後に行き着いたのがM&Aという選択肢だったというわけです。
大橋:
コロナ禍の中では、先が見えない状態が続きましたしね。
齋藤:
そうなんですよね。いつ良くなるかも全く見えない未曾有の出来事が起きている中で、M&Aという選択肢を取る前に資金がショートして破産してしまう会社も割と多いのですが、そうなる前に来ていただいて本当に良かったです。
episode2:後継者はいるけれど将来性に不安を抱いていた会社の場合
齋藤:
2つ目のエピソードは、経営者様のご子息が社内にいて、将来引き継ぐ話になっていた事例です。後継者候補ご本人も承諾し、次期社長としての覚悟も決めていらっしゃいました。
しかしこちらもコロナ禍以降の業績がどうしても伸びなくて。ずっと横ばいが続いていた、という状況でした。
その会社は設備投資に何千万という資金が必要で、資金調達の面への不安が大きいことを伺っています。
また、人手不足ということもあり、将来事業を大きく伸ばしていけるビジョンがどうしても湧かないとお悩みでした。
そして一番の不安要素としては、そのような状況で果たして息子に継がせてもいいものか、ということでした。
大橋:
息子さんのために、今の状態の会社を譲ることをためらわれていたと。
齋藤:
悩みに悩んだ上で、息子は会社に残るという条件の下で、第三者へのM&Aを決断されたという経緯です。
2.経営苦が理由でM&Aを決意した経営者は多かれ少なかれ敗北感を抱く?
大橋:
上記の事例の経営者様は、「自分でなんとかできなかった」という敗北感みたいな感情はあったのでしょうか?
齋藤:
確かに一種の敗北感のような感情は持たれたかもしれないですね。
あまりにも繊細なテーマなのでご本人から聞いたことはないのですが、苦渋の決断になっていることは容易に想像できますよね。
しかし経営者様にとっては、個人の悔しさとか敗北感よりも、事業の継続や社員の生活の方が大切だった。だからこそ、第三者に託せるM&Aを選んだ、ということが考えられます。
大橋:
自分の気持ちよりも、社員たちを路頭に迷わせたくない。という思いの方が強いのですね。素敵な社長さんですね。
齋藤:
あとは、取引先や他の関係者に迷惑を掛けたくないという思いも聞きますが、社員やそこで働く親族のことを守らなければ、という気持ちが勝るようです。
3.経営が順調な会社の場合は?

大橋:
今までは経営苦に陥っている経営者様の話でしたが、逆に経営が順調な会社を経営している方がM&Aを決断するときはどうなのでしょうか。
齋藤:
売却せざるを得ない状況ではないので、M&Aの目的自体がまず異なります。
そのため、苦渋の決断とはまた別の性質があるという印象です。
大橋:
なるほど。
経営苦の経営者様はご自身の抱く敗北感と従業員の生活を天秤にかけていた印象ですが、順調な会社の経営者様がM&Aを決意する際は、何と何を天秤にかけているのでしょうか。
齋藤:
何と天秤にかけるかという視点は面白いですね。
会社は儲かってる。しかし今よりスピード感を高めて会社を成長させられるかというと、自分ではできない。限界を感じている。
だから第三者の力が欲しくてM&Aを選択する経営者様はいらっしゃいます。
このケースではプライドが傷ついたり敗北感を抱いたりということはあるかもしれません。
そういう方は、ご自身のプライドや敗北感と会社の成長スピードを天秤にかけていると考えられます。
大橋:
ご自身の敗北感、という点では経営苦の経営者様と似ていますね。
齋藤:
そうですね。そういう経営者様は一定数いらっしゃいます。
それに対して天秤の一方に置かれる敗北感などのマイナス点は一切なくて、もう一方に置かれるプラス点しかない、という経営者様もたくさんいらっしゃいます。
大橋:
M&Aに何の迷いもなくてメリットしかない、という状況の方もいらっしゃるのですね。
齋藤:
経営者様ご自身がそろそろ引退を考えていたり、会社を今以上に大きくすることに興味がなかったりする経営者様にとっては、M&Aはメリットの方が断然大きい取引なのです。
逆に、デメリットがほとんどありません。
大橋:
そういう方は何の葛藤もなくM&Aに踏み切る、というイメージなのでしょうか。
齋藤:
そうですね。そもそも会社を第三者へ譲ることへの葛藤そのものが生まれにくいです。
ただし、経営者としての自分ではなく、一個人の自分に戻るところに葛藤というか、後ろ髪を引かれる気持ちが生じる方はいらっしゃいます。私が拝見している限りでは。
大橋:
葛藤というより、自ら会社を手放す寂しさを感じているというイメージでしょうか。
齋藤:
そうですね。ただ、苦渋の決断レベルの、先に紹介したエピソードとはまた違いますね。
4.経営状態によって経営者のメンタルは二極化?

大橋:
経営者様のメンタルとしては、経営苦の方と順調な方とで結構二極化しているイメージですか?
5.M&Aプロセス中に経営者が抱く悩みとは
大橋:
次の質問です。
経営者というのは、皆さん弱いところを他人に見せるというのはほとんどないと思うのですが、M&Aプロセスを進めていてどのような場面で「あ、今この方悩んでいるな」と感じますか?
齋藤:
まずは条件ですね。
ご自身の希望する条件ではないものが出てきた時に悩むというのは必ずあります。
大橋:
それは悩みそうですね。他に条件の合う買い手が見つかるのではないかという希望もあるでしょうし。
episode1:生産性の違いに悩む例
大橋:
実際にM&Aプロセス中に売り手経営者様が悩みを抱えた事例はありますか?
齋藤:
そうですね。まず1つ、社員の処遇を巡って売り手経営者様が悩んだケースがあります。
基本的に買い手側の会社は、その業界である程度の規模のある会社になるので、売却側の会社より生産性が高いことがほとんどです。
例えば営業1人あたりの売上が倍くらい違う、というケースも結構多いのですが、買い手としては、M&A後は売り手側の社員にも同等の売上を求めたい。
しかし「こちら(買い手側)の生産性に追いついてもらわないと雇用維持が難しい」という話になると、該当する社員はかなり苦しくなってしまう。
このケースでは社員の雇用維持を目的としていたので特に、「この条件だと社員に申し訳ない」と悩んでいらっしゃいました。
大橋:
確かに生産性の高い社員と低い社員を同等に扱うわけにはいきませんし、生産性の高さというのは会社の成長にも大きく関わってくる要素ですものね。
齋藤:
買い手から「この人とこの人は受け入れますけど、あの人はダメです」とか、「この生産性だとちょっと雇用は厳しいですね」と言われることは結構ありますね。
大橋:
それはどのあたりのタイミングで言われるのでしょうか?
齋藤:
トップ面談のあたりが多いです。
資料を見ながら実態をお聞きする、というのがトップ面談なので。そこで大体の生産性が判明して「これだとちょっとキツいですね」という話が出やすいです。
その場では出ないのですが、トップ面談終了後に買い手から私の方に相談がくるケースも少なくありません。
トップ面談とは
売り手側の経営者と買い手側の経営者が直接顔を合わせて行う面談。本格的なM&A交渉の前段階で行われるケースが一般的で、買い手が買収の意思を表明した段階で実施される。
大橋:
売り手側として、頑張ってくれてる社員のことをそんな風に言われたら、ちょっと傷ついちゃいそうです。
齋藤:
難しいですね。経営者が社員に厳しく言えなくて甘やかしてるパターンもありますから。
ただ、赤字転落して倒産したら経営者も社員も全員困ってしまいます。なので、甘やかしには何の意味もありません。
大橋:
なるほど。
社員の生産性を指摘された場合、売り手の経営者様はどのような決断を迫られるのでしょうか。
齋藤:
「本当にこの買い手でいいのかな」という点で悩みますね。社員に苦労をさせることが分かっていてこの買い手を選ぶのか、必ず見つかる保証はないけれど、他の買い手を探すのか。
ただ、どの買い手であっても何らかの環境変化は必ずあります。変化の度合いを受け入れられるかどうかが問題なのだと思います。
episode2:デューデリジェンスの対応に悩む例
大橋:
他に悩みやすい場面はありますか?
齋藤:
デューデリジェンスの対応に悩むケースも多いです。
買い手側からたくさんの資料提出を求められるのですが、社員に言わないと出ない資料もたくさんあるわけです。
それらの資料について「普段はノータッチなのに突然提出を求めたら社員に怪しまれるのでは」ということを非常に悩まれますね。
そして悩んだ結果、「デューデリジェンスの実施は避けたい」「あんまり多くの資料は求めないでほしい」などと言われます。
大橋:
それは買い手側が困ってしまうのでは?
齋藤:
まさにおっしゃる通りで、資料が不足しすぎては監査が進められません。そのため、一定のボリュームで開示する必要があるのですが、開示を渋る経営者様が多いこともまた事実です。
ただ、デューデリジェンスの内容に関しては買い手によって濃淡があるので、開示すべき資料に混ざって特に必要のない資料の開示を求められることもありますね。
大橋:
資料の要不要は齋藤さんが調整するのですか?
齋藤:
資料の要不要は、買い手から依頼されたデューデリジェンスの専門家が判断します。
ただ、資料提出にはどこかで限界が来ますので、「これ以上のものは出せない」となったときには仲介者が調整しますね。
6.M&Aプロセス中に生じる売り手経営者の悩みや孤独感の解消法について

大橋:
M&Aは情報漏洩に気をつけないといけない取引のため、経営者はそのためにほとんど誰にも相談できない状態でプロセスを進めていくことになると思うのですが、プロセス中の孤独や悩みなどはどのように解消しているのでしょうか。
齋藤:
私も直接聞いたことはないのですが、仲介者である我々に話すことで多少解消しているようにも見受けられます。
実際、買い手への愚痴や、デューデリジェンスの専門家への文句を言われることもありますね(笑)。
ただ我々にぶっちゃけてストレスを発散していただければ前に進めるので、それはそれで大歓迎です。
大橋:
齋藤さんは愚痴の聞き役にもなるのですね。
齋藤:
そうですね。そこから調整できることもたくさんありますし、できないものはできない理由を説明して、納得のいく形へ近づけていくアプローチを行います。
大橋:
印象に残っている愚痴というか、クレームのようなものはありますか?
齋藤:
「デューデリジェンス業者の誰々さんは全然ダメだから変えてくれ」と言われたことが1度だけありました。
大橋:
全然ダメの内容が気になります。
齋藤:
送ってあるはずの資料を読み込んでいないことが露見したのが決定打ですね。売り手経営者様にする質問の内容から、明らかに資料を読んでいないことが分かってしまいまして。
大橋:
それは普通に社会人としてダメですね…。
その時は実際に担当を変えてもらったのでしょうか?
齋藤:
何とかして外してもらいました。
デューデリジェンスの専門家は1人で来ることがほとんどなくて、大体複数名で来られるので、資料を読み込めていなかったその人だけ外してもらいました。
大橋:
M&Aってもっと淡々と粛々と進んでいくイメージが強かったのですが、一気に人間味が出てきた印象を受けました。
齋藤:
すごい感情のぶつかり合いになります、その時は。
大企業のM&Aだと淡々と進むケースが多いのですが、中小企業のM&Aはかなり感情が入ってきます。
あと興味深いのは、業種によってもちょっとだけ偏りが出ることです。
例えばIT系で、システム開発などを行っている会社の社長などは、かなり細かく物事を見る方が多い印象です。そういう方は、買い手からの細かい質問に対しても、しっかり細かく回答して下さいます。
逆に業種は伏せますが、別の業種の方では細かく聞かれすぎてだんだんイライラしてくる社長もいらっしゃいます。
「そんなこと聞いてどうするの?」「この質問に何の意味があるんですか?」ということはよく言われますね。
7.売り手経営者が機密情報を外部へ漏らしてしまった事例は?
大橋:
では、次の質問です。
M&Aプロセスを進めているという門外不出の情報を、自分だけで抱えきれずに周囲に喋ってしまった事例はありますか?
齋藤:
私の耳には入ってきませんが、どこかで誰かに相談していたという事例はあるかもしれません。
ただ、事後報告的に打ち明けられたことはあります。「実は〇〇さんには相談していました」というような感じで。大きな問題にはならなかったので、結果オーライではありましたね。
大橋:
打ち明けられた人が喋らなくてよかったというパターンですね。
8.M&Aプロセス中の経営者の体調について

大橋:
M&Aを決意してから完了するまで、経営者様は大きなストレスを抱えると思うのですが、体調を崩してしまうことはありますか?
齋藤:
うーん。M&Aプロセスが原因で体調を崩した、という話は聞いたことがありませんね。
経営者様は普段の仕事からして大きなストレスにさらされているはずなので、ちょっとやそっとでは崩れない印象です。
大橋:
なるほど。経営者という職業は、もはやアスリートのようですね。
齋藤:
そうかもしれません(笑)。
ただ売主様にとっては、M&A成立後は楽になることも多いはずなので、メンタル的には良い方向に進んでいるという気持ちが持てていると思います。
なので体調を崩すということは、逆にないのでは?とも思います。
大橋:
確かに。今頑張れば明るい未来が見えているなら、体調を崩してる場合ではありませんね。
齋藤:
ただ、デューデリジェンスの対応が忙しすぎて普段の仕事が回らなくなって、忙しすぎてイライラする方はいらっしゃいます。
あとは、売却後に引退される経営者様の中には、もうすぐ引退だと考えると、途端に経営に力が入らなくなってしまったと仰っている方がいらっしゃいました。
しかし業績が急に傾いてしまうと、買い手としてはその会社の価値が下がったと判断せざるを得なくなります。
そうなると最終譲渡契約の締結直前に、価格を下方修正するという方法で対応される。なので、売主様は最後まで気を抜いてはいけません。
大橋:
その辺りも斎藤さんが注意喚起をしているのでしょうか?
齋藤:
はい。業績が下がると価格に反映される、という話をそのまま売主様へ最初に伝えます。
9.M&A完了後の経営者の心身状態について
大橋:
では、最後の質問です。
M&A完了後に経営者様はこれまでの経営へのストレスや、M&Aプロセスにかかるストレスから解放されると思うのですが、社長の心身にどのような変化があったのか、ご存知の事例があれば教えてください。
齋藤:
最も多く言われる一言としては、「ホッとした」ですね。
会社という重荷を下ろして、ようやく一息つけたという実感がこもっています。
大橋:
その一言に全てが凝縮されていますね。他には何かありますか?
齋藤:
身体がラクになったという話もよく聞きますね。特に働きすぎている社長の場合は、体調が良くなると感じる方が多いようです。
あと、現場に出ていないタイプの社長の場合ですと、孫と過ごす時間が増えて、幸せそうな生活を送っている方もいらっしゃいます。
大橋:
体力的にもメンタル的にも良い変化が起きていますね。
今までできなかったことができるようになって、個人としての幸せも感じられるようになったということですね。
齋藤:
それはそうですね。あと、別の方の例ですが、十年ぶりぐらいに安心して夫婦で旅行に行けた、と仰っている方もいましたね。
この方の場合は、一年間のうちのほとんどが、事務所から遠くに離れられない業種でしたので。
長期に渡って空けられない業種の社長さんは特に、大きな開放感を得られるみたいですね。
大橋:
この辺りは、今まさにM&Aを迷っている経営者様にも伝えたいですね。すごい開放感を得られますよ!プライベートが充実しますよ!って。
齋藤:
そうですね。M&A実行のその先に明るい未来が待っている、ということはぜひ伝えたいですね。
M&Aについて迷っているなら、今抱えている会社関係の悩みが全てなくなった未来を想像していただきたいです。
まとめ

経営者にとって、自らの手で育てたり引き継いだりした会社を第三者に委ねるM&Aは、人生を左右するほどに大きな決断です。
業績不振による苦渋の選択であっても、会社のさらなる成長を求めた前向きな選択であっても、その根底には常に「社員の生活を守りたい」「会社をより良くしたい」という強い責任感と愛情が存在しています。
しかし情報漏洩リスクへの配慮から周囲に相談できず、デューデリジェンスへの対応や買い手との厳しい条件交渉など、プロセス進行中には孤独やプレッシャーに苛まれる場面も少なくありません。
そしてその計り知れない重圧をM&Aアドバイザーなどの専門家と共有しながら乗り越えた先には、長年の重荷を下ろしたことによる圧倒的な開放感と、心身の健康、そして充実したプライベートという明るい未来が待っています。
M&Aは単なる会社売却の手段ではなく、経営者自身が一個人としての幸せを取り戻し、新たな人生のスタートを切るための非常にポジティブな選択肢だといえるでしょう。














