新潟県出身。
大学卒業後、銀行へ入社し融資業務・資産運用業務を経験。
外資系証券会社へ転職し、上場企業をはじめとしたM&Aやエクイティファイナンスに従事。
その後は中小企業専門のM&A仲介会社にて、これまで培った金融に関する知見を駆使して数多くのM&A成立に尽力。証券会社時代からのお付き合いであったお客様が、転職後も
「どこの【会社】か、ではなく齋藤さんという【人】にM&Aをお願いしている。」
という言葉が独立のきっかけになり、インバースコンサルティング株式会社を設立。
M&Aコンサルタントとして、これまでの合計取引金額は200億円超に上る。
手掛けた案件は約50億円規模のものから数千万円規模のものまで、中小企業をメインに支援。
ゴールから逆算して、会社売却を実現するまでの具体的なステップを授けるコンサルティングが強み。
【実績の一部】
・金融スキームを活用して取引金額約40億円を実現
・不動産賃貸事業を手元に残しつつ、別事業を売却して2億円超の取引を実現
・上場企業の傘下に入りつつ数億後半の資産を構築
・M&Aにより5億円超の資産を得て、投資家に転身した方のご支援
etc.
1.『私の原点』お金に魅せられた学生時代~銀行の世界へ
1983年生まれ。新潟の片田舎の町で何不自由なく両親に育てられ、富山大学へ進学。
この幼少期から学生時代にかけて、私は【お金】というテーマに魅せられました。
その原因は「父の破産」や「飲食店経営で昼夜問わず働く母の姿」など見てきたからだと思います。
このようなお金の苦労からか、親からは「収入が安定する公務員」をしつこく勧められ、未だに強く記憶に残っています。
しかし、そんな親の想いとは反対に「人々の人生に強い影響を与える【お金】とはなんだろう?上手く扱うことはできないのだろうか?」という疑問は日に日に強まりました。
大学在学中にその想いはますます強くなり、お金をテーマにした本や小説、DVDにハマりました。とにかく目についたものを貪るように読んだ(観た)記憶があります。(世界一わかりやすい株の本、金融商品の説明本、ハゲタカ、巨大投資銀行、監査法人、ウォール街、マネートレーダー/銀行崩壊、大逆転、etc.)
その後、足りない頭で「お金を知るにはお金の仕事だ!」と安易に考え、銀行を志します。
当時売り手市場だったにもかかわらず、なんと金融機関からは1社も内定がもらえず、さすがにその時は挫折しかけました。
無駄に諦めの悪い私は就職浪人を決意。
AFPや外務員資格を学生の内に取得し、なんとか銀行から内定をもらい、ようやく金融の世界に滑り込むことができました。
2.『間接金融では不十分』銀行~投資銀行の世界へ
就職浪人をしてまで銀行へ入社した私ですが、入社1年目にして早くも転職を考えました。
実際に業務に携わり、先輩社員を通して未来を想像してみるものの、どうしても「お金を本当の意味で知ることができるのか?」と強い疑問を感じたからです。
銀行と取引のある経営者の方は分かると思いますが、銀行は基本的に「預金・為替・融資(ついでに保険や投信の販売)」の取り引きがメインであり、株式などの直接金融に触れる機会は全くといって良いほどありません。
当時の私はM&Aやエクイティファイナンスなどの知識は持ち合わせていませんでしたが、漠然と『何か違うな』というモヤモヤした感覚がありました。
それは、「簿記」「宅建」「財務諸表論」「管理会計論」などの本で学んでもモヤモヤは消えませんでした。
そこで原点に立ち返ってみたところで、私のテーマは【単なるお金】ではないことに気付きました。それは、「商売をしている人」にとっての【お金】でした。
そこで、銀行ではないと思い立って「金融専門の転職エージェント」に会うために東京へ行きました。
しかし地方の銀行員1年目という経歴では応募資格すら無く、断念せざるを得ませんでした。
ここでも諦めの悪い私は、たまに漫画喫茶でネットを開き、定期的に求人情報をチェックすることにしました。
銀行員4年目にして、ようやく未経験者募集の証券会社(投資銀行部門)を見つけ、即応募させて頂きました。
無事に採用していただいた私は、こうして投資銀行の世界へ入りしました。
3.『別世界で直接金融を学ぶ』投資銀行での下積みと人生軸
これまで旅行でしか来たことのなかった東京で新たなキャリアをスタートさせ、「M&A」に関わらず「第三者割当増資等のエクイティファイナンス」や「ファンドの組成・管理」など様々な経験を積ませていただきました。
そこでは上場企業関連の案件が多く、直接金融の世界を直に触れるという貴重な経験となりました。
しかし、ここでもまた違和感が出てきました。
たしかに「商売をしている人にとってのお金」に関することであるのは違いないのですが、どこか別世界の人たちを相手にしているような感覚でした。
そこで再度原点に立ち返ってみると、「自分の親のように商売をしている人」にとっての【お金】の方がしっくりくることに気付きました。
つまり、「中小零細企業の経営者や起業家」にとっての【お金】です。
少し話が変わりますが、会社とは【継続】か【清算】の2択です。
清算させる場合、手元にお金が残れば良いのですが、多くの方は借入等の負債が残るとなると、最悪破産しなければなりません。
それを避けるには商売を続けて儲けていくか、M&Aしか道はありません。
そして継続させる場合であっても、いつか必ず株式を移転しなければなりません。
それはつまり、必ず付きまとう「M&A」は経営者にとって当たり前の選択肢ということです。
これを理解してようやく自分の人生軸が定まりました。
『自分の親のように商売をしている人』たちに【お金】という側面で貢献すること、それはお金を貸すことでもなくもっと根本的に問題を解決できる方法、つまり『M&A』という手法で貢献するということです。
このようにして、私の次のフィールドは中小企業専門のM&A仲介会社に移っていきました。
4.『中小企業のM&Aに答えがある』M&A仲介会社と葛藤
自分の人生軸が定まった私は、M&A仲介会社で多くの経験を積み上げていきました。
ここでの経験もかけがえのない資産となり、今でも所属していた会社には感謝しているのですが、一つだけどうしても受け入れ難い葛藤がありました。
それは、「M&A会社のビジネスモデルの限界」です。
M&A会社がある程度の規模になると、必ずと言って良いほどKPI達成のための目標(ノルマ)が出てきます。
実はこれが、売り手を不幸にするM&Aに繋がります。
どういうことか?
目標がある以上は【契約獲得が目的の営業】や【目標売上を達成するために成約させる】といった力がどうしても働いてしまいます。
これは、必ずしも売り手にとって『良いM&A』とは言えず、本来やるべきではない『不幸なM&A』が生まれるということです。
さらに踏み込んでいえば、M&A業界はご存知のとおり、インセンティブがとても高い職種です。
つまり、売上を上げればダイレクトに自分の報酬に跳ね返ってきます。
このインセンティブがさらに成約させたい力を増幅させるということです。
ビジネスである以上成約を急ぎたい事情は良く分かりますし、「従業員への高い報酬体系は全て悪だ」と言いたい訳ではありません。
ただ、成約に注力することが本当に売り手のためになっているのでしょうか?
売るべきではない状況や条件なのに売らせるように仕向けるということはあってはいけません。
このような現実を目の当たりにしたことで、私の『理想とするM&A』は残念ながら仲介会社に属している限りは不可能だと悟りました。
何より、今までのM&A仲介ビジネスを根本から見直し、新たな次のステージに行かなければならないという想いに至り、独立を決意することに繋がっていきます。
5.『理想とするM&Aの実現のために』退職から独立へ
私の『理想とするM&A』とは「売り手は高く売却すること」であり「買い手は安く買えること」です。
利益が相反する売り手と買い手において、このようなことがあり得るのでしょうか?
現実を考えられない人のただの理想論でしょうか?
仲介者が理想を追わないなら、売り手が理想のM&Aを望んだところで、実現することなどあり得ません。
私は理想論などではなくあり得ると思っていますし、これからもこの理想を追い求めるコンサルタントでいたいと本気で思っています。
これから売却を考えている方はどうでしょうか?
多くの方は一生に一度のM&Aになるはずです。
一生に一度あるかないかの重大イベントなら一緒に理想のM&Aを求めませんか!?
理想のM&Aとは、売り手と買い手が向き合うのではなく、同じ方向を見て行うものです。
同じ方向を見るとは、M&A後の会社の成長をお互いに考えるということです。
そのためには、そもそも成約を急ぐのではなく、じっくりと時間を掛けて入念な準備の末に実行するものなのです。
何を準備するのかというと、あなたの会社の魅力を洗い出し、見える化を行った上で概要書(買い手に見せる資料)を作り込むということです。
反対の立場で考えると分かりますが、「自分の会社は素晴らしく価値のある会社です」と言ってみたところで本当に伝わるでしょうか?
極端な例ですが、自社の営業マンが顧客先で何の資料も持たずに口だけで営業をしていたとしたらどうでしょうか?
どんなに良い商品・サービスも伝えるという行為をおろそかにしていたら、価値あるものも伝わらないということです。
【じっくりと入念に準備をする】ことがいかに重要であるかが少しでも伝わったら幸いです。
次に重要な、売るタイミングについてはどうでしょうか?
今回のようなコロナ禍では、業績が思わしくない方も多いと思います。
借入が多く業績が回復する見込みが立たないならまだしも、そうではない方は無理に売る必要は無いはずです。
そのような場合であっても、M&A仲介会社は成約させたいという易きに流れるのではなく、一緒にじっくりと待つことも『理想のM&A』を実現するには必須の条件なのです。
弊社のお客様の中には、既に売却活動を開始して2年以上が経過している方もおられます。
財務状況などを考えると、売り急ぐ必要性はありません。
お客様自身もそのことを良くご理解しており、じっくり待つという選択をされました。
そして売主様の見立てどおり、徐々に業績は回復しています。
独立前の自分なら、ノルマに追われている自分としては歯がゆい想いをしたはずです。
しかし、独立したからこそ、じっくり待つことができ、その間に入念な売却準備ができました。
これは、正に私が理想とするM&Aの在り方そのものであり、こうして実際に提供できていることに喜びを感じています。
6.『M&Aは次のステージへ』選ばれる売り手と選ばれない売り手
これからも後継者問題を契機に売り手が多くなります。
2021年のM&A件数は過去最高の4,280件と着実に増えていることがデータ(レコフデータ調べ)からも分かります。
以前は明確な売り手市場でしたが、ここ数年その傾向は変わってきていると現場の肌感覚で感じています。
買い手も増えてはいるものの、売り手の増加ペースよりも遅いためではないかと考えています。
M&Aが広く普及し、個人や年商1億円前後の買い手が爆発的に増えましたが、そもそも売買金額が1億円を超えてくると、買えるだけの規模がある買い手の数は一気に減ります。
この層は以前からM&Aを検討している先が多いこともあり、新たに増えたわけではないということです。
つまり、選ばれる売り手と選ばれない売り手の二極化が今後は加速していくと見ています。
では、この「選ばれる売り手」となるにはどうするか?
それは、しつこいようですが、じっくりとM&Aを準備した人です。
ここでいう準備とは、先程お伝えした「魅力を洗い出す」ことの前工程にあたる、「魅力を作っていく」ことを指します。
これがこれからの時代に「選ばれる売り手」となるために重要な考え方です。
最近当社では、売却活動に入る前に、企業価値を高めていずれ来る売却に備えるサービスをスタートさせました。
当社の想いに共感いただき、お客様の中には、売却目標の3年以上前からM&Aの準備を進める方も出てきました。
長い方では5年先の売却を見据えて動いておられる方もいます。
じっくりと準備を進めることで、良い条件でのM&Aが実現する日が少しずつ近づいてきており、将来がとても楽しみです。
このように当社では、『理想のM&A』とは【じっくり準備するべきである】ことに加えて【売却活動の2・3年以上前から準備しておくべきものである】という一つ上のサービスを根付かせたいとの想いで日々精進しています。
「何でも良いから早く売って欲しい」、「手数料が安ければそれで良い」という方とはパートナーとしてやっていけません。
『理想のM&Aの追及』という考えに共感いただける方と、信頼できるパートナーとして一緒にお仕事をさせていただくことを楽しみにしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
‐‐‐ミッション(Mission)—
質の高いM&Aサービスを提供し社会に貢献する
ここ数年、M&A市場の拡大に伴いM&Aサービスを提供する会社が爆発的に増えました。
それと同時に、実力が不足している業者、容易にマッチングさせて儲けようとする業者など質の低い業者が増えて問題化しています。
これにより「どの会社(誰)に相談するべきなのか?」と悩んでしまう経営者が増えてきています。
そのため経営者には、悪質な業者や実力の無い業者を見抜く目を持つ必要性が出てきました。
この現象は従来のM&A業界のやり方に限界がきていることの現れだと捉えています。
当社では、質の高いM&Aサービスを提供することで業界の健全化を担い、社会に貢献してまいります。
‐‐ビジョン(Vision)–
日本に新たなM&Aサービスを確立する
当社はこれまでのM&A仲介サービスを進化させ、日本に新たなM&Aサービスを定着させることを目指しています。
今のサービスの問題は、仲介会社に取引を強引にでもまとめたがるインセンティブが働いていることだと考えています。
そのため、本来であればやるべきではなかったM&Aが生まれることに繋がっていきます。
当社では、すぐにまとめる必要性があるケースを除き、M&Aとはしっかりと掛けるべき時間を掛けて会社の価値や魅力を明らかにし、その後に動き出すべきだと考えます。
早期のM&A成立は、特殊なケースを除き、仲介業者にとって有利であることが多いはずです。
本来のM&Aの目的はなんでしょうか?
それは、売り手と買い手の双方が望む『Win×WinのM&A』です。
当社では理想のM&Aを実現するための新たなM&Aサービスを創出していきます。
‐バリュー(Value)-
顧客から一目置かれるビジネスアスリートであれ
当社が目指す「新たなM&Aサービスの創出」や「質の高いM&Aサービスの提供」を実現するためには、質の高いM&Aコンサルタントであることが求められます。
その必要条件を次の3つに定めています。
「誠実さ」 × 「実力」 × 「逆算」
「誠実さ」を持ち合わせていても「実力」が伴わなければ、当社が理想とするM&Aを実現することはそもそも不可能です。
また、高い「実力」があっても「誠実さ」が欠如していると、己の為にM&Aを成立させようという『易きに流れる』ことへ繋がり、これまた理想のM&Aは実現できません。
そして「逆算」による戦略構築が出来なければ、M&Aをするべき時期を外したり、機会損失を生む恐れがあります。
この3つの性質を備えるためにアスリートのように常に自分を高め続けることができる人、すなわちビジネスアスリートになることで、顧客が求める価値を提供いたします。
会社名 | インバースコンサルティング株式会社 |
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